つくば国語塾

つくばにある小・中・高・既卒を対象とした国語(他に小論文・AO推薦対策・英語)の塾です

大学入試「国語力増強法」試論(2.国語にとって基礎とは何か)

こんにちはつくば国語塾の塾長です。

 

前回は学年を下げて基礎に戻ろうという話をしました。今回は国語という教科の基礎とはそもそも何なのかを考えてみたいと思います。数学(算数)を例にしてみますと、基礎とは言うまでもなく、四則演算(足し算、引き算、かけ算、割り算)です。では国語で数学のような基礎に該当するのは何でしょうか? 実際に小学校で何が行われているかを考えてみましょう。ひらがな・カタカナ・漢字の読み書きの習得が最初で、それと並行して文章を読んだり、書いたりする訓練が行われます。(現在は人前で発表することやディベートなども小学校で登場します。)

 

数学(算数)は小学校卒業時には上記の四則演算の他に図形・少数・分数・割合・比が登場し、中学時代に方程式・不等式・関数・無理数・円周角・三平方・確率などの新しい単元(概念)が次々登場し、高校数学に繋がっていきます。対して国語も文法・詩・和歌・敬語・修辞法などを学び、更に古文・漢文も登場しますが、数学と根本的に違うのは、新しい概念が登場するのではなく新しい知識だけが増えていく点にあります。国語の基礎は読解力(読み、書き、発表する)です。

 

まとめると、数学が常に新しい概念の取得で忙しく、前の単元を前提に積み上げなければ進まないのに対して、国語は古文・漢文を除けば、小学校・中学校・高校と大きな変化がなく、学校のテストが国語の実力を反映していない場合もあり、日常的に日本語を不自由せず使っていることから、真の国語力が自分にあるかどうかの判断が難しくなります。「隠れ国語力不足」の誕生です。

 

また、数学(算数)と国語は「論理」に直接関わる科目で、数的論理と国語的な論理を習得することがすべての勉強の基礎と言えると思います。

 

以上の点から「隠れ国語力不足」を発見し、早く対策を練ることは非常に重要ではないかと思われます。特に前回述べました中学受験を受けていない場合や標準的な公立高校入試の国語しか勉強してこなかった場合には要注意です。

 

補足:私の経験では難関中高一貫校の上位の中学生はセンター試験の現代文を中学時代に8割解けています。彼らと大学入試で戦うことになるとすれば、彼らと伍して戦うために国語の基礎を学ばなければならないことは自明です。