つくば国語塾

つくばにある小・中・高・既卒を対象とした国語(他に小論文・AO推薦対策・英語)の塾です

国語力の本質(1)

こんにちは、つくば国語塾の塾長です。

 

国語力をどういうふうに定義すればよいでしょうか?

 

〇日本語の読み書き

〇読解力

〇論理力

〇語彙力

〇読書量

〇日本語の知識量

〇文章全体を理解する力

 

・・・・・・・・・

 

なかなか、定義することは難しそうです。

 

定義ができないことということは、国語力を決定する要素の認識が人によって違うからかも知れません。

 

ここでは、大学入試における国語力に限定して考えてみたいと思います。

※大学入試における国語の範囲は「現代文」と「古典(古文・漢文)」に区分できますが、小学生、中学生を含めた国語力を考えていますので、「古典」を除外します。

 

明治以降の現代日本語で書かれた文章を基にした「現代文」及び小学校、中学校の「国語」は基本的に私達が日常的に接している言語であり、日常的にコミュニケーションの道具として使用しているものです。

 

しかし、大学入試における国語が圧倒的に違うのは、

 ①語彙の豊富さ

 ②表現の多様さ

 ③論理構造の緻密さ

 ④レトリックの洗練さ

などであり、所謂「難しい文章」を短時間に理解し、必要とあれば自分の言葉に直したり、他の人に理解してもらうために書き直す作業全体が含まれています。

 

ここまでを読むと、とにかく「難しい」大学入試レベルの文章を読んで理解することに尽きるのだと考えがちです。

 

しかし、数学がいきなり微積を学ぶことができないように、国語にも段階を追って考えることが大切だと思います。

 

大学受験で現代文が伸びずに困っている皆さんが陥る点です。

 

大枠で小学校→中学校→高校のレベルを確認せず、無闇に難しい問題を解いていることが、現代文の力を積み上げられない原因です。

 

もう一つ語彙の問題を考えてみましょう。自分が読めないのは分からない単語(語彙)のせいだと思っている人がいます。何か英語ができずに困っている人に似ています。

 

語彙を増やしても多くの人は多分伸びないでしょう。(全く伸びないという訳ではないので注意して下さい。)

 

問題は何が書かれているのかを考えることです。問題を解くために文章が書かれているわけではなく、作者は何かを主張したいからその文章を書いているのです。

 

当たり前の話をしているようですが、設問のついている文章を読んでいると、つい設問に答えるために読んでいてしまい。「この文は一体何を言いたいのか」という最も本質的な事柄を忘れてしまいます。

 

日本で最もよく練られた現代文の問題は「センター試験の国語」の問題です。作者の主張に関わる問題が必ず最後にあらわれ、配点も高くなっています。

 

作者の主張をどのように把握するかは、例えば最後の問題から類推することで理解できるかもしれません。現代文を違ったアングルで考えることが可能です。