RST調査の続報
こんにちはつくば国語塾の塾長です。
以前に紹介しましたRST調査について
kokugo-juku-tsukuba.hatenablog.jp
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この調査を主宰している新井先生のツィートから学力有用な結果をご紹介します。
昨日、中国地方のとある自治体が抽出した中学校で行ったRSTの結果と学テの結果が見事に相関している結果を見せて頂きました。ちなみに50項目以上のアンケートも同時に行っていて、やはり読書習慣、学習習慣(自宅での学習時間)と全く相関がなかったそうです。
— 新井紀子/ Noriko Arai (@noricoco) 2019年3月23日
RSTの能力値と、質問紙で一番高い相関があった(といっても0.2くらい)のは「数学の問題がわからないとき、すぐに答えを見ずに自分で考えてみる」だったようです。
— 新井紀子/ Noriko Arai (@noricoco) 2019年3月23日
前者のツィートは日本語読解能力と学力に高い相関があるということを述べています。更に日本語読解能力と読書や学習時間に相関がないことを示しています。
後者は日本語読解能力が高い人ほど「数学の問題はわからないときはすぐに答えを見ず自分で考える」習慣を持っている人がやや多いことを示しています。
新井先生はRSTと学力の相関を以前から指摘していますが、以前は学力を学校偏差値としてみていました。今回は学校内の学力テストでの相関です。
逆にRSTと相関がない項目として「性別」「得意な科目不得意な科目」「一日の学習時間」「スマートフォンの利用時間」「読書の好き嫌い(5段階)」「好きな本のジャンル」「今月読んだ本の冊数」「新聞購読の有無」「通塾」「習い事」などが既に指摘されています。
読解力は従来言われていた、「読書」や「勉強時間」によって培われるものではないことをもう一度考えていきたいと思います。