つくば国語塾

つくばにある小・中・高・既卒を対象とした国語(他に小論文・AO推薦対策・英語)の塾です

AO・推薦入試の落とし穴(3)

こんにちは、つくば国語塾の塾長です。

 

連載が休止していました、「推薦・AO入試の落とし穴」を再開します。

 

先ず、以下の文をお読みください。

 

 小林りんさんのビデオを見た。彼女はUWC ISAK Japanというインターナショナルハイスクールを軽井沢で立ち上げた人物だ。すでに卒業生を2回送り出している。この学校の特徴は返済不要の奨学金が充実し、全学生の7割が利用しており、特にアジアの経済的に恵まれていない生徒の進学機会を確保している点にある。

 国際支援というと、発展途上国の義務教育(小学校・中学校)をするための学校がない場所で、学校建設から始めるようなイメージがある私は、新鮮な驚きを感じた。宗教・人種・言語が異なる生徒を集めて、直接その場で異文化を体験しながら、国際問題を論じ、自分の将来を考える。ある意味エリート教育であるように感じるが、リーダーシップを持った人材が未来に向かって世界のリーダーとなっていくことを望むこの学校は、立派な国際支援だと思った。事実卒業生は日本やアメリカの有名大学に奨学金を利用して、進学している。

 教育の国際支援は、リテラシー(読み書き)レベルの解決もあるが、その国をリードする人材を育てることも重要ではないかと思う。それが教育の機会均等の中でだれもが貧富の格差を超えて、チャンスを持っていることになれば、その国の活性化にもつながる。小林さんはそれを現地ではなく、日本で行った。アジアの中の日本を強烈に意識しながら、同じ目線で国際支援を行っている。私は感動した。

 国際支援、国際協力が大切なのは言うまでもない。しかし、多様性が求められているこの世界で、国際支援だけが、多様性から逃れることはできない。私は教育の中で、日本らしさを追求できたらと思う。

 

私が国立大学の推薦入試受験をする生徒さんに見本的に書いた志望理由の文書です。

 

この生徒さんは国際関係系の学部に推薦受験を希望していたのですが、明確な志望理由が書けない状態にあったため、アイデアとして上記の文を提案しました。提案に賛同した生徒さんには、小林りんさんのビデオやインタビュー記事を集めさせるなどの情報収集を行いながら、国際貢献と教育に関する本を何冊か読んでもらいました。

                               (この項続く)