つくば国語塾

つくばにある小・中・高・既卒を対象とした国語(他に小論文・AO推薦対策・英語)の塾です

AO・推薦入試の落とし穴(6)

こんにちは。つくば国語塾の塾長です。

 

前回の公立高校の先生が書かれた”模範文”について、考えてみたいと思います。

私が志望理由書で大切だと考えているのは以下の三点ブラス一点です。

 

①具体的な自分の体験(きっかけ)が入っているか。

②その体験に基づき、何を思い、何を考えたが表現されているか。

③上記の考えが、大学での研究にどのように結びつくか。

④専攻する学問への興味

 

「体験」とは海外旅行、留学をしなければならないのではなく、日常の中で自分が感じたことや、考えたことを情報を収集しながら、独自のアイデアまでに結びつけていく作業です。

 

それを自分が何をやってきたかだけを羅列するだけでは、論外と言わなければなりません。「自分自身で考えられる生徒を採りたい」と考えている大学側が最も嫌うことです。

 

志望理由書は大学受験だけに止まりません。就職でもエントリーシート(ES)から開始する現在の採用過程で、必ず必要とされるものです。何人かの大学生にエントリーシートの添削指導をして分かったことは、自分の体験を自分の思考を深めて表現されていなかったことで、落とされていた事実です。(私の指導でESは簡単に通過するようになりました。)志望理由書にテンプレはないのです。

 

公立高校の先生を一方的に非難してしまいましたが、担任の先生というだけで、志望理由書の担当者になってしまう、先生の方が不幸かもしれません。

 

むしろ、たかが300~600字ぐらいの文章と志望理由書を軽視している学校が問題なのかもしれません。

 

門外漢(専門以外)の先生にその仕事が回ってくることが不幸なのです。

 

                               (この項続く)