つくば国語塾

つくばにある小・中・高・既卒を対象とした国語(他に小論文・AO推薦対策・英語)の塾です

読解力を考えるための一つの仮説

こんにちは、つくば国語塾の塾長です。

 

読解力を考えるために、非常に示唆的な文を見つけました。

 

これです。

 

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この中で注意すべき部分を抜粋します。

 

「子どもたちが持っていることばの総量は、昔と比べて劣っていることはない。むしろ、膨大な情報に囲まれているぶん、語彙量は増えているのではないか。しかしながら、最近の子どもたちは『和語』に弱くなっていると感じている。これは、わたしたちが当たり前と考えていた文化、環境がいまはかなり変わってしまっていることが原因かもしれない」

 

少し古いが、河合塾で主として大学受験科生を対象にした入塾時の「学力診断テスト」のデータが公開されていた。一九九六年と二〇〇四年に同一の国語の試験を実施し、その得点状況を比較している。母集団の層が同一のレベルとは限らず、正確なデータとは断言できない。しかし、ここに子どもたちの実に興味深い「変化」があらわれていたのだ。

これによると、子どもたちの「読解力」「論理的思考力」にはさほど変化が見られないとしているが、「語句・慣用句」という基礎知識の正答率がかなり低下しているらしい。

 

つまり、わたしたちの世代と比して、いまの子どもたちの日本語運用能力は、質的に偏りがみられるということだ。読解力がさほど変化していないにもかかわらず、最近の子どもたちが「語句・慣用句」に弱いという先のデータはその好例であろう。

 

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読解力を考えるときに、語彙の問題は大きいのですが、上記の筆者は「和語」の中心と思われる形容詞の重要性について述べています。他の部分では文法(係り受け)についての重要性についても言及しています。

 

LINE利用による、読み方の変化はAI読みに繋がっているようです。