大学受験今年だけに通用する「逆張り戦略」とは
こんにちは、つくば国語塾の塾長です。
コロナ禍・学校休業・リモートによるオープンキャンパスや推薦入試・共通テスト開始
色々なことが大学受験で起き、一般入試本番のこれからもまた新たなことが発生しそうです。何が起きても不思議ではないのが今年の入試です。
受験データもコロナ感染と同様に、模試の母集団の正確な把握なしに今年の傾向を一般化しているようにも感じられ、受験生は不安の中にいるのではないでしょうか。
ランダムに挙げてみると、
①昨年からの首都圏私大の入学定員厳格化により、偏差値が大幅に上昇する。
②現役生は学校休業時に「学習を継続していた層」と「学習をさぼっていた層」の
二極化が起きている。
③一般受験を避け、推薦に回り、私大の推薦入試が激戦となった。
以上の言説から今年の一般入試は国立・私立問わず、どこも難化するとの予想が流布し、学校の進路指導は超保守的なものになり、滑り止めを3校用意しないと受験させてもらえない状況です。
さて本当はどうなのでしょうか。①~③を順番に考えていきたいと思います。
①は4年前から起きている厳格化が昨年でピークに達し、今年は変動がないと考えられてきました。この言説が今年に起きるとすれば、各予備校の模試の受験者の質と量の問題を無視して偏差値が作成されているのではないかという疑問です。更に、共通テストを想定した模試の点数の低さなど、考える余地が多く残っているのではないかという点です。
②は現場の感触だけの言説です。また、このことを証明する模試データも存在しませんが、もともと母集団が過去と比較ができるかどうかが不明なため、単なる噂レベルのものです。
③は実感されている現場の先生方や親御さんも多いのではないかと想像できます。
では現在流布している、「全大学と全学部が難化する」という命題をどう考えていけばよいのでしょうか?もし全ての大学が難化するのなら、定員割れ大学は発生しないでしょうし、通常難化する大学・学部に対して易化する大学・学部がなければおかしいはずですし、受験者が減少傾向にあるのなら、これまたおかしな事態です。
コロナという未曽有の事態と不況がやってくるとの経済的な要因から、「浪人したくない」本人と「浪人させたくない」先生・親御さんを加えたヒステリー状態が生み出した悲劇です。
この状況が結果として外れても、生徒のためにやったとする言説で日本中が充満し、目標を下げさせられた生徒が泣くだけとなります。
では、どのような戦略で受験を考えればよいのでしょうか?
参考意見として聞いてほしいのですが、
①志望校志望学部をやや厚めに受験する。
②滑り止め校は2校程度にする。
③自分の信念で受験したい学校は貫き通す。
月並みな回答ですが、自分の意志で受験校は決めて、悔いを残さないことです。
時間はたっぷりあります。共通テストの演習を学校でやって、7割に到達しないのでしたら、演習の予想テストの時間を半分にして、秋以降にやった基礎的な学習を復活させてください。復習は無駄です。
受験生の健闘を祈ります。