つくば国語塾

つくばにある小・中・高・既卒を対象とした国語(他に小論文・AO推薦対策・英語)の塾です

さあ夏期講習②(エピソード1)

こんにちはつくば国語塾の塾長です。

 

今回は寄り道をして、一人の生徒のエピソードをご紹介いたします。H君という生徒さんは中学2年生で5教科の中で国語だけが苦手でした。努力家であるH君は他の教科は自力で中学レベル・高校入試レベルをクリアできることは明白でしたが、唯一国語だけは模試のような初見の問題が解けない悩みを抱えていました。

 

私は、日本語の読み書きレベルについてチェックしましたが、問題ないレベルなのを確認しました。もともと国語の成績が伸びないお母様はH君のために問題集を買ってさせたり、読書が重要だと聞くと本を読ませたりして、国語の勉強を怠っていたわけではないようでした。

 

しかし、上記の状況の説明の中に大きな問題を抱えている点をお母様や本人も認識していないようでした。もう少し簡略化して言うと、国語を他の教科と同様に学習教科(受験教科)として捉えることが大きな問題であるということです。

その理由は以下の通りです。

1)国語は授業や参考書による解説で理解できる教科ではないこと

2)個人差による理解が全く違うため、標準的な学習プログラムが上手くいかないこと

3)例えば数学(算数)ならば四則演算ができなければ、そこまでもどらなければと考   えるが、国語にはそういった思考がないこと

 

もちろん、一部の生徒は授業や参考書で理解でき、一気に学力が向上する例が見受けられますが、基礎的な学力の欠如の他にも「飛ばし読み」をすることで学力が一向に上がらない生徒もいます。

 

特にスマホの普及で、以前よりも日本語を読む量が増えているのにも関わらず、自分の理解できない部分を飛ばして読む「読まず飛ばし」が増えているように思われます。

また、スマホの普及以外にも中学受験などの試験ズレを起こしている生徒は全ての課題分を精読する習慣がなく、試験時間内に課題文をつまみ食いをすることが正当な学習だと錯覚している場合も見受けられます。

 

件の生徒さんは多分時間内で課題文を処理できず、パニック状態になっていたのだろうと推測されます。(このことは生徒さんからの聞き取りや、その後の授業でも実証されました。)

 

このような症状の生徒さんはたくさんいます。多分世の国語の先生方は「ゆっくり文を読め」や「要約やまとめを文章にしなさい」などのトンチンカンな処方箋を出すように思われます。

 

では、どうするか?

 

次回ご説明いたします。