読み方の基礎(1)
こんばんはつくば国語塾の塾長です。
私たちが本を読む時、何に気をつけているのでしょうか?
小学生の目線から考えてみたいと思います。
《声を出す》
まず、読むことは声を出すことです。小学校高学年まで声を出して日本語を読むことはすごく自然なことです。なぜなら他の人が読んでいる音を聞き、それを真似していることで音読が成立しているからです。多分日本語のリズムの心地よさを感じながら「歌を歌っている」状態だと思います。気持ちよさを自然に感じることで、より他の人の真似をしながら感情移入が行われていくと思います。
《音の区切りをつける》
一文の文章が長くなれば、句点(、)に注意して読むことが重要でしょう。低学年ならば分かち書き(意味の区切りに空白を入れる)のところで区切りを入れるわけですが、多分だれかの手本となる音を頼りに真似をしている場合もあるので、必ずはじめて読む文章で区切りが入れられるかを、チェックするのがいいと思います。
《意味の区切りをつける》
3年生ぐらいからは、意味の理解と音読が連動しているかを考える必要があります。つなぎ言葉となる接続詞や副詞に注意しながら読むことが大切ですが、特に物語文が中心の低学年では助詞(は・が・を・の etc)などのことばを意識的に強く読ませることが重要だと思います。
上記の広い意味でのつなぎ言葉の認識が生まれることで、論理の萌芽となる可能性が高いです。
家庭での音読は単なる感情移入のための読み方ではなく、論理を育てる読み方も大切です。(家庭での会話でも助詞のチェックは怠らないで下さい。)