外国語のように日本語を学ぶ(1)ー幼児期~小学校低学年
こんにちは、つくば国語塾の塾長です。
今回のテーマは「外国語のように日本語を学ぶ」です。
そもそも違和感を感じるようなテーマです。
日本人が本来、幼児から日本語を学ぶことと、ある年代になって外国語を学ぶ方法は違うものだと考えることの方が自然のような気がします。
私も以前はそのように感じていました。
しかし、いくつかの理由で「外国語のように日本語を学ぶ」ことの仮説を考えるようになりました。
「学びの現場」に於いて、私は20年以上小学生・中学生・高校生を指導させていただいていますが、「国語」と「英語」は同じ言語指導であることからも共通点を感じています。
近年、米国の大学での第二言語の習得メソッドが確立され、以前にも紹介した、この本があります。
ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語――わが子の語学力のために親ができること全て!
- 作者: 斉藤淳
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
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特に幼児期の言語取得には「音」が最初であり、耳に慣らしていくことが肝要です。
日本語で応用すべきは、「音」の時代を十分に経験せずに、次の「文字」に行ってしまった子を、「音」にもどす点ではないかと思われます。
中学英語ですぐに「文字」を書くことを強制する前に、「音」だけで慣れさせるのと同様に、小学校低学年の国語の問題は、ほぼ音読ができないことに起因しています。
言語取得の最初の段階は「音読」です。書くことは相当遅くても構わないと思われます。
大学進学情報ーJAPAN e-Portfolio
こんにちは、つくば国語塾の塾長です。
今回は、大学進学情報としてJAPAN e-Portfolioについてご説明します。
まずは、下記をご覧下さい。
こちらがホームページです。
かいつまんで言えば、今まで推薦AOで求められていた、学業以外の活動の記録を先生、生徒が特定フォーマットで記入、デジタル化されたデータを大学側が利用する構図です。
多分、今までシャドーワークだった、高校3年担任の先生方の推薦・AO書類の作成労力が減るだろうことが予想されます。
この構想は生徒の主体的な学習の客観的評価を、大学側がビッグデータを用いて行おうとしている点で、従来の提出書類よりも数値化した情報になる可能性が高くなっています。
二つの疑問点があります。
①管理社会の象徴?
データが高校・大学に残ったりして、就職の際に再利用される危険性が感じられます。
データの機密性が気がかりです。
②数値化されたデータの妥当性は?
従来、特記項目として記入されていた項目の数値化には妥当性があるのでしょうか?また受験の大きな要素として、成り立つのでしょうか?
例えば、アメリカの上位私立大学で行われている、アドミッションオフィスによる選抜は、かなり徹底的なインタビュー(面接)があるようです。
些末的なことではなく、人物本位を貫くためには、おざなりの面接ではなく、長時間の個別インタビューが有効のような気がします。(そのためのスタッフをアメリカの私立大学は雇用しています。)
とりあえず、スタートしています。気にとめておいて下さい。
デキる人がやっている読解講座(2)-評論の要約
こんにちは、つくば国語塾の塾長です。
第一回の評論読解のコツに続き、第二回は要約のコツを伝授します。
第一回で述べたのは評論で言いたいことは一つであるということを述べました。このことを踏まえて「要約」を考えてみると
どうなるでしょうか?
皆さんは「要約」をどのようにやっていますか?
先生から大切なところを抜き出すことが要約だと言われていませんか?
でも、どの文が大切で、どの文が大切でないかがわからないから困っているのですよね。
まず削ることからはじめましょう。
具体例と第一回で述べた反対の意見や対比して使われている部分を削りましょう。
削ってしまうと、少し作者の言いたいことが、分かりやすくなります。
課題文をコピーして、削ってみる訓練からはじめてみましょう。
黒いマジックで思い切って塗ってしまいましょう。どうでしょうか?
残った部分で筋が通った文章をつくってみましょう。
削る勇気を持つことから、要約ははじまります。
ESのお手伝い
こんにちはつくば国語塾の塾長です。
皆さんはESが何の略かご存知ですか?
エントリーシートの略です。就活をしている大学生にとっては、当たり前ですが、
一般には知らない人も多いかもしれません。
現在の就職試験は、ネット上で説明会の予約を取り、次にESをネットで提出し、
ES通過後に筆記試験、面接試験と続いていきます。
ES書類は志望動機・自己PR・学生時代に力を入れたこと等です。
私は10年位前から、ESのお手伝いをしています。きっかけは就活に苦労していた卒業生が相談を持ち掛けてきたからですが、
とにかくESで落ちてしまうと、面接に進めませんから、ESが現在の就職においては、非常に大きな位置を占めています。
20社連続落ちた生徒のESを見ると、問題点は
①そもそも日本語の文章作法に問題がある
②抽象的なことを書き、具体的な自分の体験のディテールが書かれていない。
③応募している会社に惚れ込んでいない。
などが見られます。①以外の問題ならば、一度手直しすることでほぼES通過するようになります。
今年は新聞社志望の卒業生のお手伝いをしていますが、読売新聞、東京新聞、日本経済新聞のESが通過しています。
日本語を使って作文・論文を書くことにおいて、大学入試も就職試験も関係ありません。書くことで、相手の心を揺さぶる
「想い」を伝えられるかなのではないでしょうか?
就職活動で苦労している方がいらっしゃいましたら、ご相談下さい。
新年度大学入試AO対策講座
こんにちは、つくば国語塾の塾長です。
新年度の大学入試AO対策講座をご紹介します。
まず、このページをご覧ください。
筑波大学のAC入試(通常の大学のAO入試)に合格した方のレポート集です。
これを見れば、どのくらいのレベルの提出書類を書かなければならないかが、わかります。多分、難関大学のAOや推薦で求められるレベルも推測が可能です。
ここで重要なのは、時間をかけて準備しないといけないことです。推薦・AOがともすると付け焼刃的に1~2カ月程度で十分と考えていたら、筑波大学のような提出書類のボリュームには太刀打ちできません。
いわゆる、「論文提出型」のAO対策は、最低限夏休みを潰す覚悟で臨まなくてはいけません。
私は文系なので、文系の内容しか理解できませんが、大学での卒論のミニチェア版だと考えるのが妥当です。
文系では以下のことが求められます。
①適切な課題(テーマ)の設定
②参考文献のリストアップとその読書
③必要な場合の専門家へのインタビュー
④必要な場合の調査(郵送・インタビュー・ネット)の実施
⑤レポートの作成
⑥プレゼン準備
上記のことがらをスケジュールに沿って計画・実施することが必要だとすれば、
高校の先生の片手間指導では済まないと思われます。
つくば国語塾では、上記のことがらを全てカバーしながら、適切な指導と補助を行っていきます。
ご興味がある方はお問い合わせください。今までの実績もご紹介させていただきます。
文系大学院の研究計画書作成や就活でのES(エントリーシート)作成も指導させていただいております。
国語虎の巻(4)松本成二
こんにちは、つくば国語塾の塾長です。
国語虎の巻最終回は松本成二氏です。
現在、手に入る本としては、上記一冊です。完全に指導者用の本として存在しており、評論分野限定です。
私はこの本から大きなインスピレーションを受けました。多分この系統の国語(現代文)の書物はいつの時代でも出版されているのではないかと思います。
著者は『現代文の科学的研究』(Ⅰ評論編&Ⅱ文芸編)という書物を出していたようですが、絶版です。
またの機会に、よりノウハウに近い隠れた名著の特集も行う予定です。